業務フローを設計できるようになると、次に取り組むべきは 顧客の外注マップの再構築 である。
外注マップとは、
顧客がどの工程を、どの会社に、どの基準で任せているかを一覧化したもの。
町工場がこの外注マップを再構築できるようになると、顧客の外注戦略そのものを設計できるようになり、深掘り・専用化・代行が一気に広がる。
あなたの会社は「加工会社」ではなく、
顧客の外注戦略を設計するコンサルタント的存在
へと進化する。
1. 外注マップを再構築すると、顧客の“外注のムダ”が一気に見える
顧客の外注には必ずムダがある。
例:
同じ工程を複数社に依頼している
品質基準が会社ごとにバラバラ
外注先ごとに連絡ルールが違う
生産量の増減に外注が追いつかない
外注先の得意不得意が把握されていない
外注管理の負担が大きい
外注の選定基準が曖昧
これらは顧客自身では気づきにくい。
しかし、あなたは深掘り・専用化・代行を通じて顧客の外注状況を誰よりも理解している。
だからこそ、
あなたが外注マップを再構築するのが最も合理的。
2. 外注マップは「4つの軸」で整理すると設計しやすい
外注マップは次の4軸で整理すると、全体像が一気に見える。
■① 工程軸
どの工程を外注しているか
→ 深掘りの余地が見える
■② 品質軸
外注先ごとの品質レベル
→ 専用化の必要性が見える
■③ 納期軸
外注先ごとの納期安定度
→ 代行のチャンスが見える
■④ コスト軸
外注先ごとの単価・総コスト
→ 外注統合の判断材料になる
この4軸を整理するだけで、外注戦略の改善ポイントが明確になる。
3. 外注マップを再構築するための“7つの質問”
顧客の外注マップを再構築する際、次の7つを聞くと全体像が把握できる。
■① 外注先は全部で何社ありますか
→ 外注の複雑度
■② 各社の得意工程は何ですか
→ 深掘りの余地
■③ 品質が安定している会社はどこですか
→ 専用化の候補
■④ 納期が不安定な会社はどこですか
→ 代行の候補
■⑤ コストが高い会社はどこですか
→ 外注統合の候補
■⑥ 外注先との連絡は誰が担当していますか
→ 負担の流れ(代行のチャンス)
■⑦ 外注先を増やしたいですか、減らしたいですか
→ 顧客の未来計画
この7つを聞くだけで、外注マップの問題点がほぼ見える。
4. 外注マップを再構築すると「深掘りが戦略レベルで進む」
外注マップを再構築すると、
依頼されていない工程
外注のムダ
外注のボトルネック
外注の品質課題
が明確になる。
つまり、
深掘りが“戦略レベル”で進む。
5. 外注マップを再構築すると「専用化の導入ポイント」が明確になる
専用化は、外注マップの中で最も効果が高い部分から導入する。
例:
品質が不安定な工程
納期が乱れやすい工程
生産量が増える工程
新製品が増える工程
外注マップを再構築すると、
専用化の導入ポイントが明確になるため、専用化が高速で進む。
6. 外注マップを再構築すると「代行の範囲」が自然に広がる
代行は、外注マップの中で最も負担が大きい部分を肩代わりすることで広がる。
例:
外注への連絡代行
外注の品質管理代行
外注の納期管理代行
外注の選定代行
外注の再編代行
外注マップを再構築すると、
どこを代行すべきかが明確になるため、代行が自然に広がる。
7. 外注マップを再構築できる会社は、顧客から“外注戦略の設計者”として扱われる
ここまで来ると、顧客は次のように扱うようになる。
「外注の再編を相談したい」
「新製品の外注戦略を一緒に考えてほしい」
「外注管理を任せたい」
「この会社がいないと外注が回らない」
「他社に変える理由がない」
町工場が目指すべき最終形は、
顧客の外注戦略を設計し、外注全体を動かす存在になること。
次回予告
次回は、外注マップ再構築の次のステップ
「顧客の生産計画を一緒に作る方法」
について解説する。
ここまで来ると、あなたの会社は顧客の“生産計画の共同設計者”となり、深掘り・専用化・代行がさらに大きく広がる。
