■1. 「設備負荷の棚卸し」が最重要(価格・賃料の根拠になる)
工場・倉庫の価値は、
設備負荷の強さで8割決まる
と言っても過言ではありません。
●棚卸しすべき設備負荷
電力容量(kVA)
三相200Vの太さ
排水の種類(雑排水/汚水)
排水管の太さ
天井高
床荷重
シャッター高さ
前面道路の幅
車両の出入り可否
消防設備の種類
これらが分かれば、
賃料設定・売却価格設定が正確になる。
逆に、設備負荷が曖昧なまま募集すると、
・高く出しすぎて決まらない
・安く出しすぎて損をする
という最悪の結果になります。
■2. 「建物の合法性」を棚卸しする(売却では必須)
築古物件は、増築部分が未申請のケースが非常に多いです。
●棚卸しすべき合法性
建築確認済証の有無
検査済証の有無
増築部分の申請状況
越境の有無
用途地域との適合性
防火区画の状況
合法性が曖昧なまま売却すると、
買い手の銀行が融資を出さず、売却が止まる。
■3. 「土地の棚卸し」で価値が大きく変わる
工場・倉庫は土地の形状・道路付けが価値を大きく左右します。
●棚卸しすべき土地情報
敷地面積
間口の広さ
前面道路の幅
接道の方向
駐車スペースの数
境界確定の有無
土地の棚卸しができていれば、
物流系・軽作業系など、ターゲットを正確に絞れる。
■4. 「建物の現況」を棚卸しする(内見の印象を左右)
築古物件は、現況がそのまま価値に直結します。
●棚卸しすべき現況
床のひび割れ
雨漏りの有無
シャッターの状態
外壁の劣化
排水の詰まり
電気設備の老朽化
雑草・ゴミの有無
現況を棚卸ししておけば、
改善すべきポイントが明確になり、売却価格・賃料が上がる。
■5. 「収益の棚卸し」(売る人は必須)
売却時に最も重要なのは、
収益が安定しているかどうかです。
●棚卸しすべき収益情報
現在の賃料
共益費
契約期間
更新履歴
借主の事業内容
滞納履歴
修繕履歴
収益が安定していれば、
売却価格は確実に上がる。
■6. 「ターゲット業種の棚卸し」(貸す人は必須)
設備負荷と土地条件から、
どの業種が最も適合するかを棚卸しします。
●棚卸しの例
電力が弱い → 軽作業・保管
排水が弱い → EC発送・検品
天井が低い → 事務所兼倉庫
車両動線が弱い → 軽貨物拠点
消防設備が弱い → 非火気業種
ターゲット業種が明確になると、
募集が早く決まり、長期安定化する。
■7. 「棚卸し結果を資料化」すると価格が上がる
棚卸しした内容を資料化すると、
買い手・借り手の信頼が一気に上がります。
●資料化すべき内容
設備負荷一覧
建物図面
増築部分の説明
土地情報
現況写真
収益情報(売却時)
資料化された物件は、
問い合わせ数が2〜3倍になる。
■まとめ:棚卸しは“価格・賃料・成約スピード”を決める核心
売る人・貸す人が物件を棚卸しすることで、
・価格設定が正確になる
・賃料設定が適正になる
・ターゲット業種が明確になる
・内見の印象が良くなる
・売却が止まらなくなる
・長期安定化する
つまり、
棚卸しは物件価値を最大化するための“必須作業”です。
次回は、
「売る人・貸す人の19回目:棚卸し結果を“価格戦略”に落とし込む方法」
をまとめます。
