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【第11回】内見時に必ず確認すべきポイント(所有者向け)

2026年09月18日

【第11回】内見時に必ず確認すべきポイント(所有者向け)

工場・倉庫の募集で最も重要なのは、内見時に所有者が正確な情報を伝えられるかどうかです。
川口市周辺は築古物件が多く、設備の現況が曖昧なまま契約が進むケースが非常に多いため、所有者側の確認不足がそのままトラブルにつながります。

ここでは、所有者が内見時に必ず押さえておくべき「実務的なチェック項目」を体系化しました。

■1. 車両動線(最重要)
借り手が最も重視するポイントであり、所有者が最も見落としやすい部分です。

●確認すべき内容
・前面道路の幅(実測)
・敷地入口の幅と角度
・電柱・ガードレールの位置
・敷地内で転回できるか
・4t車/2t車の出入り可否

●所有者がよく起こす失敗
「以前の入居者は問題なかった」
→ 業種が変われば車両サイズも動線も変わるため、全く参考にならない。

■2. 電力容量(契約後トラブルの常連)
築古工場では、電力容量が当時のままのケースが多く、借り手の機械が動かないことがあります。

●確認すべき内容
・引込の太さ(単相/三相)
・契約容量(kVA)
・増設の可否(電柱位置・引込ルート)

●所有者がよく起こす失敗
「電気は普通に使えるはず」
→ 実際には容量不足で追加工事が必要になり、費用負担で揉める。

■3. 排水設備(費用負担が大きい)
排水は“使える/使えない”が事業の成立に直結します。

●確認すべき内容
・雑排水か汚水か
・排水管の劣化状況
・排水経路(どこに流れているか)
・油分・薬品の排水が可能か

●所有者がよく起こす失敗
「水は使えると思う」
→ 実際には排水量や排水の性質が合わず、工事が必要になる。

■4. 消防設備(用途変更とセットで問題化)
古い工場では、消防設備が現行基準に合っていないケースが非常に多いです。

●確認すべき内容
・火災報知器の設置状況
・消火器の種類と数
・屋内消火栓の有無
・防火区画
・増築部分の申請状況

●所有者がよく起こす失敗
「消防は現況で問題ないはず」
→ 借り手が火気を使う業種だと、消防署から指摘が入り改善が必要になる。

■5. 建物の構造・劣化(築古物件の核心)
川口市周辺は築40年以上の工場が多く、構造の劣化が進んでいるケースがあります。

●確認すべき内容
・柱・梁の状態
・床の沈み・ひび割れ
・雨漏り跡
・増築部分の構造

●所有者がよく起こす失敗
「見た目は古いけど問題ない」
→ 実際には床荷重が不足していたり、雨漏りが発生していたりする。

■6. 用途地域・近隣環境(騒音トラブルの原因)
用途地域は事業の可否に直結します。

●確認すべき内容
・用途地域(住居系か工業系か)
・騒音規制
・近隣が住宅か工場か
・夜間作業の可否

●所有者がよく起こす失敗
「軽作業なら問題ないはず」
→ 住宅地が近いと、軽作業でも騒音苦情が発生する。

■7. 契約条件に反映すべきポイント
内見で確認した内容は、必ず契約条件に反映します。

・車両出入りは現況渡し
・電力増設は借り手負担
・排水設備の改善は借り手負担
・消防設備は現況渡し
・用途地域に応じた作業制限

曖昧なまま契約すると、所有者が費用負担を求められるケースが多いです。

■まとめ:所有者は“内見時の情報整理”が最重要
川口市周辺は築古物件が多く、設備の現況が曖昧なまま契約が進む地域です。
そのため、所有者が内見時に正確な情報を伝えられるかどうかが、契約後のトラブル防止に直結します。

内見=設備の現況を正確に伝える場  
と捉えることで、
・適合する借り手が見つかる
・契約後のトラブルが減る
・賃料設定が適正になる
というメリットが生まれます。

次回は、「借り手の事業内容を聞き取る際のポイント(所有者向け)」について解説します。
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