生産計画を一緒に作れるようになると、次に取り組むべきは 顧客の新製品開発プロセスへの入り込み である。
ここは、町工場が最も深く顧客に入り込める領域であり、
深掘り・専用化・代行のすべてが最大化する“最重要ポイント”。
新製品開発に入り込める会社は、顧客から見て
「この会社がいないと新製品が作れない」
という存在になる。
1. 新製品開発は“顧客の未来そのもの”
新製品開発には、顧客の未来がすべて詰まっている。
新しい市場
新しい顧客
新しい売上
新しい設備
新しい外注
新しい工程
新しい品質基準
つまり、
新製品開発に入り込む=顧客の未来に入り込むこと。
ここに入れた会社は、絶対に切られない。
2. 新製品開発プロセスは「5つのフェーズ」で進む
新製品開発は次の5フェーズで進む。
■① 企画フェーズ
市場調査
コンセプト設計
→ 最も早い段階で入り込むチャンス
■② 設計フェーズ
図面作成
仕様決定
→ 図面チェック・改善提案の出番
■③ 試作フェーズ
試作加工
検査
改良
→ 深掘りの最大チャンス
■④ 量産準備フェーズ
段取り
検査項目
材料ストック
→ 専用化の導入ポイント
■⑤ 量産フェーズ
生産計画
外注管理
品質安定化
→ 代行の拡大ポイント
この5フェーズすべてに入り込むことで、
深掘り・専用化・代行が最大化する。
3. 新製品開発に入り込むための“7つの質問”
顧客の新製品開発に入り込むには、次の7つを必ず聞く。
■① 来年の新製品は何件ありますか
→ 深掘りの計画
■② 試作はいつ始まりますか
→ 入り込むタイミング
■③ 試作の課題は何ですか
→ 改善提案のチャンス
■④ 設計担当は誰ですか
→ キーパーソンの特定
■⑤ 試作の検査基準はどう決まりますか
→ 専用化の導入ポイント
■⑥ 量産の開始時期はいつですか
→ 専用段取りの準備
■⑦ 量産後の外注はどうしますか
→ 代行・外注統合のチャンス
この7つを聞くだけで、新製品開発の全体像が見える。
4. 新製品開発に入り込むと「深掘りが最大化する」
新製品開発は、深掘りの宝庫。
図面チェック
試作改善
検査基準の提案
材料選定の相談
工程設計の相談
新製品は“ゼロから作る”ため、
あなたの提案がすべて刺さる。
深掘りが最も進む領域。
5. 新製品開発に入り込むと「専用化が一気に広がる」
新製品は、専用化の導入タイミングとして最適。
例:
専用段取り
専用検査項目
専用材料ストック
専用管理シート
専用連絡ルール
新製品は“新しい仕組みを作るタイミング”なので、
専用化が抵抗なく導入できる。
6. 新製品開発に入り込むと「代行の範囲が最大化する」
新製品は、顧客が最も忙しいタイミング。
だからこそ、代行のチャンスが最大。
例:
試作の前工程代行
試作の後工程代行
外注管理の代行
生産計画の代行
検査の代行
新製品は、
代行の範囲を広げる最強のタイミング。
7. 新製品開発に入り込める会社は、顧客から“開発メンバー”として扱われる
ここまで来ると、顧客は次のように扱うようになる。
「新製品の試作を一緒にやりたい」
「設計段階から相談したい」
「量産体制を一緒に作りたい」
「この会社がいないと新製品が進まない」
「他社に変える理由がない」
町工場が目指すべき最終形は、
顧客の新製品開発プロセスに入り込み、未来を一緒に作る存在になること。
次回予告
次回は、新製品開発への入り込みをさらに強化する
「顧客の設計段階で改善提案を出す方法」
について解説する。
設計段階で提案できる会社は、深掘りの“最上位レベル”に到達し、顧客から絶対に離れられない存在になる。
