外注マップを再構築できるようになると、次に取り組むべきは 顧客の生産計画そのものを一緒に作ること である。
ここまで来ると、あなたの会社は加工会社でも外注先でもなく、
顧客の生産戦略を設計する存在
へと進化する。
生産計画を一緒に作れる会社は、顧客の未来計画と自社の深掘り・専用化・代行を完全に同期させることができるため、関係性が“戦略パートナー”の領域に入る。
1. 生産計画を一緒に作ると、顧客の「未来」が完全に見えるようになる
生産計画には、顧客の未来がすべて詰まっている。
新製品の投入時期
生産量の増減
設備更新のタイミング
外注の増減
繁忙期・閑散期
ボトルネック工程の変化
これらをあなたが把握できるようになると、
深掘り・専用化・代行のタイミングが完全に最適化される。
つまり、
「いつ何を提案すべきか」が迷わなくなる。
2. 生産計画は「3つのレイヤー」で整理すると設計しやすい
生産計画は次の3レイヤーで整理すると、全体像が一気に見える。
■① 年間レイヤー
新製品の投入
設備更新
外注再編
→ 専用化・代行の大型提案のタイミングが分かる
■② 月間レイヤー
生産量の増減
繁忙期・閑散期
→ 専用段取り・検査項目の追加タイミングが分かる
■③ 週間レイヤー
現場の負荷
外注の負荷
→ 代行のチャンスが分かる
この3レイヤーを把握することで、
深掘り・専用化・代行を“計画に合わせて”進められる。
3. 生産計画を作るための“7つの質問”
顧客の生産計画を一緒に作る際、次の7つを聞くと全体像が把握できる。
■① 新製品は年間で何件ありますか
→ 深掘りのチャンス
■② 生産量はどの月に増えますか
→ 専用化の導入タイミング
■③ 設備更新はいつ予定していますか
→ 専用検査・段取りの強化ポイント
■④ 外注は増やしますか、減らしますか
→ 代行・外注統合のチャンス
■⑤ 繁忙期はいつですか
→ 専用化の効果が最大化する時期
■⑥ 閑散期はいつですか
→ 改善提案・専用化の仕込み時期
■⑦ 一番忙しい工程はどこですか
→ 代行の最優先ポイント
この7つを聞くだけで、生産計画の骨格がほぼ見える。
4. 生産計画を一緒に作ると「深掘りが計画的に進む」
生産計画を把握すると、
新製品の試作段階から入り込む
生産量増加前に専用化を仕込む
繁忙期前に段取り改善を行う
閑散期に改善提案をまとめる
というように、
深掘りが“計画的に”進む。
深掘りが偶然ではなく必然になる。
5. 生産計画を一緒に作ると「専用化の効果が最大化する」
専用化はタイミングが命。
生産計画を把握すると、
生産量が増える前に専用段取りを導入
新製品投入前に専用検査項目を追加
繁忙期前に専用材料ストックを整備
設備更新後に専用管理シートを刷新
というように、
専用化の効果が最大化するタイミングで導入できる。
6. 生産計画を一緒に作ると「代行の範囲が自然に広がる」
代行は、生産計画の中で最も負担が大きい部分を肩代わりすることで広がる。
例:
図面チェックの代行
外注管理の代行
生産計画の一部代行
検査の代行
出荷前の最終確認の代行
生産計画を把握すると、
どこを代行すべきかが明確になるため、代行が自然に広がる。
7. 生産計画を一緒に作れる会社は、顧客から“生産戦略パートナー”として扱われる
ここまで来ると、顧客は次のように扱うようになる。
「来年の生産計画を一緒に作りたい」
「新製品の生産体制を相談したい」
「外注の再編を一緒に考えてほしい」
「この会社がいないと生産が安定しない」
「他社に変える理由がない」
町工場が目指すべき最終形は、
顧客の生産計画を一緒に作り、未来を設計する存在になること。
次回予告
次回は、生産計画の共同設計の次のステップ
「顧客の新製品開発プロセスに入り込む方法」
について解説する。
ここまで来ると、あなたの会社は顧客の“新製品開発の内部メンバー”となり、深掘り・専用化・代行が最も大きく広がる領域に入る。
