048-254-1811

営業時間 9:00~17:00
定休日 土曜日 日曜日

【第5回】騒音トラブル

2026年09月12日

【第5回】騒音トラブル

工場や倉庫を貸し出す際、最も起こりやすいトラブルの一つが「騒音」です。埼玉県川口市周辺は住宅地と工場地が入り組んでいるため、事業者の作業音が近隣に影響しやすく、所有者が想定していなかった苦情が発生することがあります。騒音は一度問題になると解決まで時間がかかり、借り手・近隣・所有者の三者に負担が生じます。

騒音トラブルが起こる典型的なケースはいくつかあります。

まず、借り手の事業内容が契約前に十分に把握できていなかったケースです。軽作業と聞いていたが、実際には機械音が大きい業種だったり、夜間の作業が多かったりすることがあります。所有者が事業内容を深く確認しないまま契約すると、操業開始後に近隣から苦情が入り、借り手に作業時間の制限を求めざるを得ない状況になることがあります。

次に、建物の構造が騒音に弱いケースです。古い工場では、壁や天井の防音性能が低いことが多く、機械音が外部に漏れやすい傾向があります。借り手が「以前の入居者は問題なく使えていた」と考えていても、業種が変われば騒音の種類も変わり、近隣への影響が大きくなることがあります。所有者が建物の構造を把握していないと、改善工事の負担を巡ってトラブルになることがあります。

さらに、車両の出入りによる騒音もよくあるケースです。早朝や深夜にトラックが出入りする業種では、エンジン音や荷物の積み下ろし音が近隣に響きやすく、住宅地が近い物件では苦情につながります。借り手が「車両の出入りは少ない」と説明していても、実際には想定以上の頻度になることがあり、所有者が対応を求められることがあります。

騒音トラブルを防ぐためには、契約前の確認が重要です。

所有者が事業内容を丁寧に聞き取り、機械の種類、作業時間、車両の出入りの頻度などを具体的に把握することで、物件との適合性を判断できます。また、近隣環境を事前に確認し、住宅地が近い場合は騒音が出やすい業種を避けるなど、募集段階での調整も必要です。

さらに、契約書に「作業時間」「騒音に関する遵守事項」を明記しておくことで、トラブル発生時の対応がスムーズになります。曖昧なまま契約すると、所有者が不利になるケースが多いため、事前の整理が欠かせません。

騒音は、設備不足や排水トラブルと並んで、所有者が最も注意すべきポイントです。事前の確認と情報整理によって、多くのトラブルを防ぐことができます。
ページの先頭へ