【第9回】工場・倉庫の相続で最初に作るべき「財産目録」の作り方 (相続判断・税務・売却・賃貸のすべて
2026年10月08日
【第9回】工場・倉庫の相続で最初に作るべき「財産目録」の作り方 (相続判断・税務・売却・賃貸のすべて
工場や倉庫の相続では、最初に必ず作るべき書類があります。
それが 「財産目録」 です。
財産目録とは、
相続財産をすべて一覧にした“台帳”のようなもの
で、相続の判断・税務・売却・賃貸など、すべての基礎になります。
住宅の相続でも作りますが、工場・倉庫の場合は項目が多く、内容も複雑です。
川口市の工場は築年数が古く、設備や排水が残っているケースが多いため、財産目録の重要性がさらに高くなります。
今回は、工場・倉庫の相続で必ず作るべき財産目録の作り方を、実務レベルで解説します。
■財産目録は「プラス財産」と「マイナス財産」を分けて作る
工場・倉庫の財産目録は、次の2つに分けて作るのが基本です。
プラス財産(資産)
マイナス財産(負債・コスト)
工場・倉庫は負債が多いため、プラスだけを見て判断すると危険です。
■① プラス財産(資産)の書き方
工場・倉庫のプラス財産は、次の項目を必ず記載します。
●土地
所在地(地番)
面積
用途地域
前面道路の幅員
接道状況
固定資産税評価額
境界の状況
川口市の工業地域は土地評価が高いため、相続税に直結します。
●建物(工場・倉庫)
構造(鉄骨造・RC造など)
築年数
増築の有無
建築確認の有無
老朽化の程度
消防設備の状況
築30〜50年の工場が多く、老朽化が進んでいるケースがほとんどです。
●設備・機械
クレーン設備
コンプレッサー
動力盤
排水設備
ラック・棚
大型機械
コンクリート基礎
設備は「動産」として評価されることがあります。
■② マイナス財産(負債・コスト)の書き方
工場・倉庫の相続では、マイナス財産のほうが重要です。
●解体費用
建物の構造
面積
設備の残存状況
アスベストの有無
工場の解体費用は 200〜800万円以上 が一般的です。
●設備撤去費用
クレーン設備
大型機械
排水設備
動力設備
コンクリート基礎
撤去費用は数十万〜数百万円になることがあります。
●土壌汚染の可能性
過去の事業内容
排水設備の種類
地歴(鋳物・金属加工が多い地域か)
改善費用は数百万円〜数千万円になることがあります。
●固定資産税
工場は土地が広いため、固定資産税が高額です。
●借入金
事業用の借入が残っている場合は、相続人が引き継ぎます。
■③ 財産目録は「一覧表」で作ると使いやすい
財産目録は、次のような一覧表にすると実務で使いやすくなります。
【財産目録(例)】
■プラス財産
土地:川口市○○町○○番地、200坪、工業地域、評価額2,500万円
建物:鉄骨造、築45年、老朽化あり
設備:クレーン設備1基、コンプレッサー1台、排水設備あり
■マイナス財産
解体費用:概算600万円
設備撤去費用:概算150万円
土壌汚染の可能性:中程度(要調査)
固定資産税:年間32万円
借入金:なし
この一覧表があるだけで、
相続するべきか
放棄するべきか
限定承認が良いか
売却か賃貸か
などの判断が一気にしやすくなります。
■④ 財産目録は「相続税の計算」にも必須
財産目録は、相続税の計算にも必須です。
工場・倉庫は土地が広く、設備も多いため、
財産目録がないと相続税の計算ができません。
川口市の工業地域は土地評価が高いため、相続税が高額になるケースが多く、財産目録の重要性がさらに高くなります。
■第9回のまとめ
工場・倉庫の相続では、財産目録がすべての基礎になります。
ポイントは次のとおりです。
プラス財産とマイナス財産を分けて書く
土地・建物・設備を細かく記載する
解体費用・設備撤去費用・土壌汚染など負債を必ず記載する
一覧表にすると判断がしやすい
相続税の計算にも必須
ページの先頭へ
Copyright © 工場倉庫経営支援 株式会社 All rights Reserved. powered by 不動産クラウドオフィス