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連載第36回 顧客の「組織構造」を理解すると、誰に提案すべきかが明確になり、深掘りのスピードが一気に

2026年10月20日

連載第36回 顧客の「組織構造」を理解すると、誰に提案すべきかが明確になり、深掘りのスピードが一気に

顧客の経営課題を一緒に解決できるようになると、次に必要になるのが 顧客の組織構造の理解 である。
組織構造を理解できていない会社は、

提案する相手を間違える

決裁者に届かない

現場と経営の温度差に振り回される

深掘りが止まる
という状態に陥る。

逆に、組織構造を正しく把握できる会社は、
「誰に何をどう伝えれば動くか」  
が分かるため、深掘り・専用化・代行が驚くほどスムーズに進む。

1. 組織構造は「役職」ではなく「影響力」で見る
組織構造を理解するときに重要なのは、
役職ではなく影響力を見ること。

例:

課長より主任の方が現場を動かせる

経理担当が実質的な決裁権を持っている

ベテラン社員が品質基準を決めている

若手が新製品開発の中心になっている

社長より専務の方が現場に影響力がある

組織は「肩書き」ではなく「影響力」で動く。
これを理解していないと、提案が通らない。

2. 組織構造は「4つの層」で整理すると分かりやすい
顧客の組織は、次の4層で整理すると把握しやすい。

■① 経営層(社長・役員)
長期計画

設備投資

外注再編

新規事業
→ 5年計画の話をする相手

■② 管理層(部長・課長)
生産計画

品質基準

外注管理

新製品の導入
→ 専用化・代行の話をする相手

■③ 現場層(主任・リーダー)
図面チェック

段取り

検査

手戻り
→ 深掘り・改善提案の話をする相手

■④ 事務層(経理・購買)
発注

支払

契約
→ 取引条件・予算の話をする相手

この4層を把握すると、
「誰に何を伝えるべきか」
が明確になる。

3. 組織構造を理解するための“5つの質問”
ミーティングで次の5つを聞くと、組織構造が自然と見えてくる。

■① 新製品の最終決定は誰ですか
→ 経営層 or 管理層の判断が分かる

■② 外注管理で一番困っているのは誰ですか
→ 現場のボトルネックが分かる

■③ 品質基準は誰が決めていますか
→ 専用化の意思決定者が分かる

■④ 設備更新の相談は誰が担当ですか
→ 長期計画のキーパーソンが分かる

■⑤ 発注の最終チェックは誰ですか
→ 事務層の影響力が分かる

この5つを聞くだけで、組織構造がほぼ把握できる。

4. 組織構造を理解すると「提案の通し方」が変わる
組織構造を理解すると、提案の通し方が変わる。

例:

現場が困っている → 現場向け改善提案

管理層が悩んでいる → 専用化の提案

経営層が未来を見ている → 5年計画の提案

事務層が負担 → 代行の提案

つまり、
提案を“正しい相手”に届けられるようになる。

5. 組織構造を理解すると「深掘りのスピード」が上がる
深掘りが進まない会社は、
“提案する相手を間違えている”
ことが多い。

組織構造を理解すると、

図面チェックの改善は現場へ

専用段取りの提案は管理層へ

外注統合の提案は経営層へ

契約条件の相談は事務層へ
と、正しいルートで提案できるため、深掘りが一気に進む。

6. 組織構造を理解すると「専用化の導入」が早くなる
専用化は、

現場が使いやすい

管理層が納得する

経営層が投資を決める
という3つの条件が揃わないと進まない。

組織構造を理解している会社は、
3つの層に同時にアプローチできるため、専用化が早い。

7. 組織構造を理解すると「代行の範囲」が広がる
代行は、

現場の負担

管理層の判断

経営層の投資

事務層の契約
がすべて関わる。

組織構造を理解している会社は、
代行の提案を正しい順番で通せるため、代行が広がる。

8. 組織構造を理解できる会社は、顧客から“内部の人間”として扱われる
ここまで来ると、顧客は次のように扱うようになる。

「うちの組織のことを理解してくれている」

「この会社に相談すれば早い」

「外注ではなく仲間だ」

「他社に変える理由がない」

町工場が目指すべき最終形は、
顧客の組織の一部として機能すること。

次回予告
次回は、組織構造の理解をさらに強化する
「顧客の意思決定プロセスを把握する方法」  
について解説する。

意思決定プロセスを理解すると、提案が“最短ルート”で通るようになり、深掘り・専用化・代行がさらに加速する。
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